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第二話「チョコレートパニック(後編)」 (3)

帰ってまいりました。焼きまんじゅう、うんまかったー。
一年以上ぶりに車運転したけど、意外と覚えてるもんだ。駐車はできんが。
おばあちゃん、風邪気を付けてね。インフルさん来てるから(´・ω・)ネ


そいでは、続きでございます。どぞ。





チョコレートパニック(後編)



上はTシャツにパーカーを羽織って下はジャージと、ラフな格好に着替えて部屋に戻った。
ドアを開けた私に気付いてこちらを向いた先生から、対抗心なのか気まずさなのか判断がつかなかったけれど、顔を背けた。
寝室のバッグに脱いだものを入れて、そのまま勝手に寝てしまおうかとも思った。
でも、それは何か違う気がして、やっぱり戻ってしまった。

「黒木さん、こっちに来なさい」

ソファに肘を乗せて、先生は私を呼ぶ。
心のどこかで警鐘が全力で鳴っていたとしても、私の中に「否」という答えは無かった。
大人しく先生に近付くと、足元に背を向けて座るよう促された。
この体勢は脱衣所でのことを思い出すし、先生を視界から見失うことも危険だと感じていた。
だから、ぎゅっと身を固めて歯を食いしばった耳に聞き慣れた機械音が聞こえて、振り返ってソレを認めた瞬間に力が抜けた。

「髪、乾かすからじっとしていてね」

そう言って私に前を向かせた先生は、ドライヤーを手にしていたのだ。
なんだ、それだけか、と深い息を吐きかけてはっとした。
ダメだ、ここで油断したらさっきの二の舞になる。先生は、こういう隙を突いてくるのだから。
学習した私は、再び肩に力を入れて先生の一挙一動に集中した。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

会話の無い部屋の中に、ドライヤーの低いんだか高いんだかよく分からない音だけが響く。
テレビは点けていなかった。時計を確認すると、毎週見ていたドラマがとっくに終わっていたけれど、特に悔しくもなかった。
最初は先生の手櫛でさっと温風を当てられ、あとはきちんと丁寧に櫛を通された。
美容院以外でこんなに几帳面に髪を乾かすことなんてしないから、変な感じだ。
眠気を誘いそうな心地よさ。
それは、人にこうして髪を弄られているからなのか、先生にされているからなのか。
後者だと、信じて疑わなかった。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

更に続く沈黙。そろそろ髪も乾きそうだ。
なのに、先生は髪以外一切手を触れてこない。
また何か陰謀があるに違いない。今この瞬間でさえ、一分の隙でも見せれば付け込まれる。
怖い。私の脳ミソでは先生の悪巧みに追いつけない。予想ができない。通常の倍以上に。
ヒントすら見つけられない難問。一つだって解けていないのに、進む物語。なんて、怖い。・・・こわい?
ちがう。
そうじゃない、そんなんじゃない。先生の企みを先読みできたことなんて一度だってない。私は隙だらけだ。恐れにはとっくに慣れた。
私の頭の中いっぱいなのは、恐怖などではなく、“期待”だった。
今度こそ、ちゃんと触れてくれるかもしれない。例え徒(いたずら)に終わろうとも、その時は自分で迫る覚悟もあった。
それなのに。

「なんで・・・」

呟きはドライヤーの音にかき消され、届くことはなく。
その指が、耳にすら触れることはなく。
カチリと、終わった。

「ッ―――葉月さん!」

もう、こんなの、堪えられない。
無音を一秒と持たせず振り返って、ぐっと顔を寄せた。
距離は、たったの5センチ。

「なぁに?」

たった、ごせんち。

「~~~~・・・なんでも、ない・・・」

ソファから手を離し、浮かせた腰を下ろした。

「じゃあ、私もお風呂入ってくるわね」
「うん・・・」



お風呂からあがった先生は、私が膝を抱えて座るソファを背凭れ代りにカーペットに座って髪を乾かしていた。
この位置関係では、先生の表情は見えない。何の判断材料も得られず、先生がお風呂に入っている間から変わらずに思考は堂々巡り。
この人は、何がしたくて、何を考えていて、何をさせたいのか。
問いかけばかりがぐるぐるぐるぐる。答えはどこからも訪れなかった。
もういいや。もう、分かんなくていい。
そんな投げやりな気分で、殻に閉じこもるように更に体を丸くして、内容も入ってこないテレビをぼんやりと眺めた。

「・・・・・・」

いい匂いがする、とても落ち着く、大好きな匂いだ。同じシャンプーとか使い続けたら、私からも同じ香りがするかな。
そんなことを言ったら、先生は笑うかな。呆れるかな。
答えてほしいな。もうずっと話していない気がする。目の前に居るのに、どうしてこんなに遠いのかな。
苦しくなって、膝に顔を埋めて、完全に閉じこもった。
しかし、すぐに肩を優しく叩かれて私は顔をあげた。

「そろそろ、寝ましょうか?」

期待なんて、したつもりないのに。また、心が沈んだ。
先生の言葉に返事もしないで、私は親に連れられる子供のようにベッドへ入った。
一人暮らしの家に、当然ベッドはシングルサイズの一つきり。誰かが泊まりに来ること前提の来客用布団なんてあるはずもなく。
シングルサイズと言っても、寝返りを打っても人一人そう簡単に落ちない程度の余裕を持って作られたものなので、二人でも詰めれば寝られないこともなかった。
お互いあまり幅を取りすぎないように気を付けて身を寄せ合い、私は早々に背中を向けた。
おやすみなさい、と言葉を交わすと先生が枕もとのライトを消して、部屋が真っ暗になった。
暗闇の中、先生の体温だけが感じられる。
今にもその体温が動き出さないかと、私は声を殺して神経を尖らせた。
けれど、研ぎ澄まされた感覚に届いたのは、規則的な呼吸だけ。

「――――・・・・・・」

いい加減に、諦めろ。
私が何を望んでいても、何を想っていても、今の先生には届かない。
先生が何を望んでいるのか、何を想っているのか、私は汲み取ってあげられない。
でも、明日になったらいつもと変わらない先生に戻ってるかもしれない。何か答えが出るかもしれない。
とにかく、今日はダメなんだ。だから、早く寝てしまおう。
夜が明けることを願って、布団に潜り込んで目を閉じた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

夜中とは言っても、あまりに静かだった。外からは、車の通り過ぎる音も聞こえない。
代わりに、聞こえるはずのない浅い呼吸音と、ほんの少しの衣擦れの音が響く。
それは、普段と違って、寝るときにベッドに一人ではないということを無遠慮に伝えてくる。
そう、私の後ろには、触れたくて触れたくて、触れてほしくて堪らない人が居るんだ。
こんな状況で、眠れるわけ、ないじゃんか。

「・・・・・・っ」

自分の生殺し状態を、改めて思い出す。
明らかに別種の熱が布団の中、あるいは自分の身体の中に篭りだした。
ダメだ、寝るんだ、このまま眠って何もなかったように「おはよう」と言うんだ。
眠れ、眠れ、眠れ、眠れ、眠れ―――。
どんなに強く言い聞かせたところで、それはまるで、遠足の前夜のように逆に目を冴えさせてしまう。
問題なのは、頭の中を巡っているのが楽しみな遠足などではなく、中断されてばかりの“行為”だということ。
無理だ、もう無理だ。眠ることは敵わなくなった。

「――――――」

完全に、完璧に、“スイッチ”が入った。



電気は点けずにソファに横になった。
暖房を切った部屋は冷たい空気で満ちていたけど、火照った体にはちょうどいい。

「・・・・・・は」

丸くなって手をジャージの中に忍ばせる。
何度も何度も躊躇って、だけど先生にされた時の事を思い出したら止まらなくなって、秘部に触れた。

「っぁ・・・」

沈んだ所がピクリと痙攣する。
先生が触れている時も、ココはこんなに熱いのだろうか。
溝に沿って指を動かしてみると、今度は身体ごとビクッとした。
それを何度か繰り返している内に、少しだけ下着が湿ってきたのを感じた。

「はァ・・・っ、ぅ・・・」

何をしているのかと、冷静な自分が訴えていた。
ばかなことだと、はしたないことだと、私を罵ってくる。
後悔は目に見えている。自分自身を許せなくなる。好きな人にだって嫌われる。
わかってる。わかってる。そんなことは、ワカッテル。

「・・・る・・さい」

だから、何ダ。
ここまできて、止められるわけがない。
限界だったんだ。きっと、先生が応えてくれなかったあの瞬間、既に限界を越えていたんだ。
先生がいけないんだ。中途半端なことばかりして、最終的に放り出したりするから。
生憎と、私は欲望に勝てるほどの理性は持ち合わせていない。
そうだ、先生がいけないんだ。私は、悪くない。悪くない、悪くない、悪くない。
そう言い聞かせながら、どうしてか溢れそうになる涙を堪えていた。

「くぅっ・・・んぁ・・・」

もう何も考えたくなくて、これ以上考えていたら潰れてしまいそうで、指先にだけ集中した。
気が付けば、下着はその役を果たせないほどに濡れそぼり、水音すら聞こえ始めて。
邪魔になるジャージをずりずりと膝まで下ろして、とうとう私は、最後の一枚の中にまで手を伸ばした。

「ふあ・・・ッ!んン・・・ふ、ぅ・・・」

自分の冷たい指が触れて思いがけず漏れた声を、咄嗟にクッションに顔を埋めて殺した。
聞こえた、だろうか。でも、先生は寝ているし、そこまで大きな声でもなかった。きっと、大丈夫。
念のため起きてくる気配がないことを確認して、私はまた一人の世界に閉じこもった。
割れ目をそっとなぞると、冷えていた指はすぐに熱い液体に塗れて温度を上げた。

「ん・・・っ」

初めて触るそれは予想していたよりももっと粘着性を持っていて、だけど、私は知っているような気がした。
その感触を思い出すと、なぜだか更に気持ちが高ぶり、指は快感を得ようと勝手に動き出す。

「やっ・・・は、あッ・・・」

闇雲に周囲に触れているだけでも、私は十分に反応していた。
そして、感覚に任せて滑らせている内に、“入り口”に行き当たった。
鼓動が跳ね上がって、それまで以上に心臓の音が大きくなる。
生唾を飲み込んで。
呼吸を一瞬止めて。
風呂場で踏みとどまった一線を、私は。

「・・・・・・、っ」

越えた。

「っつ・・・ぁ、ん・・・んぅ・・・」

ずぷりと音でも聞こえそうな生々しさで、中指は簡単に呑み込まれた。
これは、言い表しようのない感覚。どんな熱とも違う熱、固いような柔らかいような襞、呼吸をする度に弛緩する膣内。
自分の身体の中だなんて思えない場所だった。
それでも、指を動かせば走る電気は、確かにこの内に。

「は・・・ハァ・・・はあ・・・」

知らず荒くなっていた呼吸を整えて、お腹に入っていた力をゆっくり抜いていく。
そうしてやっと動かしやすくなった指が、私の意思ではない何かによって蠢きはじめた。

「んっ、はぅ・・・っ!」

頭がボーっとして、本当に何も考えられなくなってくる。
―――いつもなら、ここですかさず先生が厭らしいことを囁くのに。

『ここ、気持ちいいの?』

私はその言葉を否定するために落ちかけた理性を引っ張り上げて。

「ち、がっ・・・あ・・・!」

だけど、すぐにまた先生の甘い波に連れ去られて。

「んぁ・・・っん・・・は・・・っ」

ずっと意地の悪い笑みを浮かべていたくせに、最後の最後でとても優しく笑うんだ。

『いいわよ、イって』
「せんっ・・・、だめっ、や・・・」

足りないよ。ぜんぜん、タリナイ。

「はづき、さ・・・っ」
「呼んだ?」
「ッ!?」


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2009年08月21日 | 保健室シリーズ | コメント 0件 | トラックバック 0件 | トップ

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