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第一話「CALL ME」 (3)

切りどころがなかったので長いです。





CALL ME


さすがに、もう我慢できないと思うけど。そう言われた直後、足をなぞる感触に靄が晴れた。

「せんせっ・・・!」

何をされるかが分かって、咄嗟に足をぴったりと閉じる。幸い、手は内側にはなかったので、挟まずに済んだ。
抵抗を見せると、それでも先生は笑顔を絶やさなかった。たぶん、いやきっと、絶対、遊ばれてる。

「どうしたの?」

わかっている上での質問。すべては思惑通り。

「いや、その・・・」

言おうとしていることを想像してしまい、赤面を免れられない。
更には、なんと言っていいのか分からず、開きかけた口は閉ざすしかないわけで。
情けないと、自分で思ってしまうのだから、どうしようもない。

「ここまできて、"嫌です"なんて、先生許さないわよ?」
「でも、だって、えと・・・」

ダメだ。言葉にすることは難しすぎる。国語の成績があくまで平均的な私には、無理。
不安と羞恥でどもっていると、大丈夫よ、と上から声がした。

「気持ちよくしてあげるって、言ったでしょう?」

自信満々に言ったその唇が、私のソレに降ってきた。
なんだか、とても久しくしていなかったような気がして、今度はすんなりと受け入れる。
この浮遊感に病み付きになった自分を感じた。

「んふ・・・、ん、ン・・・」

手持ち無沙汰だった手を先生の首に廻して、白衣を握り締める。
すると、そこで唇が離れた。
もう終わり?と見つめると、先生は満足気に微笑んで、またキスをしてきた。
その行動がなんだったのかっていう疑問は、一瞬にして頭の隅に仕舞われた。
こんな濃密なキスをしながら、何を考えられるというのだろう。
舌のノックに応じて、躊躇いながらも少し口を開く。
そんな僅かな隙間から、いとも簡単に侵入してきた舌が、探るように口内を這い回る。

「ぁ・・・、んぁ・・・っ!?」

舌を絡め取られて、その気持ちよさに酔いしれていると、油断していた足の間に手が差し込まれた。
バタつかせて暴れど、効果は一つとしてなかった。
そうか、これは罠か。罠だったのか。ハメられたんか。だって、気持ちいいんだもん。
内心不貞腐れながら、終わらないキスの中で進もうとしてくる先生の手を押さえつける。
だけど、私の力無い制止では、強引な先生を止めることは出来なかった。
口内を巧みに犯す舌技と、ふにふにと太ももを揉まれる感触に、ますます力が抜けていく。
そうして、先生の手は秘部へと到達してしまった。

「んんッ」

くちゅ、と湿った音を鳴らせて、ソコを撫でられた瞬間だった。

「せんせー」

私が開けた時と同じ音を立てて、人が入ってきた。
そう、ここは保健室だ。たとえ授業中でも、人が入ってこない保証なんてどこにもなかった。
驚きのあまり、体が強張って動けない私とは正反対に、先生は至って冷静だった。
唇を離して、不安げな私を安心させるかのように笑み、頬を撫でる。そのとき引いた唾液の糸に、こんな時でも、私は顔を赤らめた。

「ちょっと待っててね」

私だけに聞こえるように囁いて、先生はカーテンの向こう側へ行ってしまった。

「あぁ、斎藤君。どうしたの」
「サッカーしてて、派手に転んじゃって」
「こんなに寒いのに、元気ねぇ」
「男の子ですから」

この、薄い布一枚隔てたところで、まさか半裸状態の女の子が居るなんて、斉藤君(知らない人だけど)は夢にも思わないだろう。
それも、自分で脱いだんじゃなくて、脱がされたとあれば。あぁ、今になって、どれだけ重大なことをしでかしているか痛感してきた。
てか、恥ずかしすぎる、この状態は。外気に晒されたままの上半身。興奮しきった心臓。未だ先生の感触が残った唇。
考えると、何もされてないのに、体が火照る。
さっきまでの拒絶が嘘のように、続きを期待している自分。
早く戻ってきてと、先生へ飛ばすテレパシー。

「あ、せんせー、ベッドの布団落ちてるよ?」
「え?」
「・・・っ!」

反射的に、ビクッと体が震えた。
彼の言うその布団は、まさに今、私が寝ているベッドの横に落ちているからだ。
もしも、彼がそれを戻そうとした場合、もちろんこのカーテンは開かれるわけで。
その向こう側に居る私は、斉藤君(知らない人だけど)とご対面することになるわけだ。半裸で。

「保健室は、いつも綺麗で清潔でないとー」

パタ、パタと踵を踏んだ上履きで近付いてくるのが分かる。
今からボタンをしてたんじゃ間に合わない。布団を引き上げようにも、行為のせいか起き上がることすらできない。
まずいっ!とぎゅっと目を瞑ったとき。

「人が寝てるのよ、そっとしておいてあげて」
「そうなん?なら、尚更・・・」
「女の子なの。男の子に寝顔なんて見られたくないでしょ?」
「あぁ・・・、そっか」
「布団は私が直しておくから。彼女、寝相が悪くって困るわ」
「はは、確かにひでーや」

遠ざかる足音。そのことに少しほっとしながら、ちょっとムッとする。
私は、そこまで寝相は悪くない。と、思う。

「そうだ、俺も次の時間寝かしてよ」
「何言ってるの、早く授業に戻りなさい」
「冷たー」

それから、また少し雑談が続いて、その間に治療は終わったのか、斉藤君(知らない人だけど)は出て行った。
見つかりはしないかと張り詰めていた緊張の糸が切れて、つっかえていた息を吐き出す。
同時に鳴り出した鼓動が、速度を増していく。
いけないと分かっているのに、極端では求めてやまなくて。また人が来るかもしれないと思いながら、それでもいいと打ち消して。
頭が混乱し始めて、考えることを投げ出し、全部を隅に追いやってと先生を待ち望む。
斉藤君(知らない人だけど)が出て行って、何分が経っただろうか。何十分にも感じられる。先生は、まだ来ない。
どうしてだ。先生も一緒に出て行ったわけではあるまいに。そう、すぐそこに居ることは居るのだ。
だけれど、そこから動こうとしない。ただ、視線を感じる。姿は見えないまま。
先生が何を考えているのか分からなくて、ほっぽっていた混乱が発動する。
何かあったのだろうか。私が何かしたのだろうか。あるいは、冷めてしまったのか。
考え付くあらゆる可能性が、閃光のように脳内を駆け巡る。
だが、それらすべてが正解ではないことを、私は知っていた。
先生は強かな人だ。私が思いつくほどのことなど、考えてはいない。もっと、深い。
ならば、私はどうすればいいのか。できることなど、一つしかない。

「せんせ?」

その人を、呼ぶこと。向こうが何も言わないのなら、こちらから仕掛ける。
きっと、無視をすることはない。そんな人ではない。

「どうしたの?」

しかし、人を使って楽しもうとする人だ。今の声だって、可笑しそうに聞こえる。
笑ってる。見えないけれど、笑っていると断言できる。
私はまるで、操り人形のよう。いや、本当に自分では動けない操り人形の方が、まだマシだっただろう。
自分の意思で動いていると思いながら、その実、誰かに動かされているというのが、一番悔しいのだ。私はそういう人種だ。
見えない糸を引く先生。それに引っ張られる、中途半端な意思の持ち主は、私。
これから少し先の、私と先生の時間は、既にシナリオが出来上がっている。
監督兼シナリオ兼役者の先生だけが、すべてを知り。役者だけの私は、何も知らない。

「なんで、こっち来ないの・・・?」

これもきっと、先生のシナリオの内。私の台詞。

「行ってほしいの?」
「う、ん・・・」
「そこで、私に何をさせたいの?」

そうくるのか。これ以上、私を辱めるか。体内の水分が、その熱で蒸発してしまいそうだ。
先生は、それを涼しげに眺めているんだ。ショーのように。テレビ番組のように。
暑い夏でも、みんなが汗だくになっているのを、冷や水に足を浸しながら見ているような人なんだ。
寒い冬でも、みんなが肩を震わせて凍えているのを、暖炉の前の椅子に座って見ているような人なんだ。
それだけなら、まだいい。無視をすれば、関係ない。だけど、先生はそれすら許さない。

「ねぇ、言って?そうしたら、行くわ」

手を差し伸べるのだ。自分が作り出した哀れな人に向かって。自分の方へと誘うかのように。
冷えた水やアイスをエサに、こちら側へおいでと。
お鍋やコタツを見せびらかせて、楽になれと。
その為には、ある試練を越えなければいけない。その瞬間を、先生は至上の楽しみとするのだ。
ご褒美を与えるから、楽しませてくれと、そんな声が聞こえる。

「いいから、来てよ・・・」
「私も暇じゃないのよ。そっちに行かなければいけない程のことなの?」
「そうだよ・・・!」

焦れていた。苛立ちに、私は小さな叫びをあげる。

「だから、内容は?」

あくまでも、私の口から言わせたいらしい。
もしも、あのまま続いていたら、こんなこともなかったのに。斉藤君(知らない人だけど)め。怪我なんかするなよ。

「き・・・、キスが、したい・・・」

被害を最小限に抑えるため、俗に言うABCのAを言ってみました。
別に、嘘ではない。本当にしたい。意識を霞ませるほどの、先生のキスを。
ようやく足音が近付いてきて、カーテンが薄く開かれ、先生が顔を覗かせる。
体を滑り込ませるとシャッと閉め、斉藤君(知らない人だけど)が来る前の空間が戻ってきた。
恨みがましく先生を睨むけれど、それだって何の意味も無い。
要望どおり、入ってきてすぐにキスを贈ってくれた。今までにされたキスとは違う、押し付けるようなものだけど、やはり意識は彼方へ。

「んうっ・・・ふ、ぁ・・・ん」

扇情的なキスに没頭していると、唐突にそれは終わりを告げた。
そして見下ろす、不敵な笑み。

「これでいいのよね?」

まだ諦めていないらしい。ここで終わらせるつもりか、久保ー。
私だって、言うつもりはない。言ってたまるか。
でも、終わっちゃ困る。私ってば、いつの間にこんなにえろっちくなったんだ。

「それ以上言うと、泣くよ・・・」
「ほんとに?」
「ほんとうに」

実はそんな自信まったくなくて。だから、逃がさないために、白衣の端を掴んだ。
その手を先生がちらっとだけ見て、私へ視線を移す。
じっ、と睨みを利かせながら見上げると、諦めのような溜め息を吐いた先生はスリッパを脱いで、半裸の私に覆いかぶさってきた。

「ごめんなさい、ちょっと意地悪したくなったのよ」

ちょっとどころじゃねぇ。っていうのは、心の中だけに留めておいた。
せっかく、ここまでこじつけたのに、機嫌を損なわれて事態が戻ってしまっては困る。
だがしかし、何も言わないのは悔しいので、怒った?と訊かれ、別にとぶっきらぼうに答えてやった。
こんなんだから、子供扱いされるんだ。言ってからそれに気付いて、後悔する。そして更に拗ねる。

「黒木さんが強情だからいけないのよ?」

絶対私は悪くない。そう思ったけど、決して言わない。
沈黙して、肯定とも否定とも取れない答えを返す。
とにかく、私は事を進めて欲しくてたまらない。触れて欲しくて、疼いている。
もう、全部がどうでもいい。操り人形でも、シナリオどおりでも。
まさに、虜になってしまったのだ。

「寒いから、抱いてて」

子供みたいに、真逆の嘘を吐く。熱すぎて、冷まして欲しいぐらいだ。

「はいはい」

あやす親のような口調に反発を覚え、欲望が掻き消す。
太ももに、再び冷たくなってしまった先生の指が這った。堪らず、反射的に内ももを擦り合わせる。
同時に瞑ってしまった目を開けると、優しくも艶をもった視線に射抜かれた。
金縛りのような状態になり、無意識ながら、私も先生を見つめ返す。
閉じていた内ももに割って入ってくる手の感触に、我に返った。
すると、先生に見られていることが急に恥ずかしくなって、ふい、と顔を横に逸らせた。

「あんまり・・・、見ないでよ・・・」
「どうして?」
「はず、かしい・・・」

そんな綺麗な顔が目の前にあるだけでも困るのに、見つめられることに耐えられるわけがない。
その瞳に映る自分が、どうにも醜く思えて仕方ないんだ。いわゆる、コンプレックスというやつか。
だから、こうして抱かれていることにも、ずっと困惑していて。ただ、気持ちよさに忘れてしまいそうになる。

「こういうときの表情が可愛いんじゃない」

人がたった今、コンプレックス感じてるって言ったばかりなのに。言ってないけど。

「可愛くない・・・」
「そう?でも、こうすると・・・」
「ふあっ・・・!?」

秘部を強めに一撫でされ、軽く腰が浮いた。突然の刺激に、心臓がバクバク鳴る。
さっきはキスで紛れていたからよかったけど、会話中なんて、無防備もいいとこだ。

「ばかッ!」
「先生にそういうこと言ってもいいのかしら?」

意味ありげな笑み。
なんだ、生徒は先生にばかって言っちゃいけないのか。いけないんだろうな。
でも、先生はそんな細かいこと気にしないと思うけど。
違うんだ、ちがう。単なるそういう意味じゃなくて。

「謝るから・・・、行っちゃやだ・・・」

完全に脅しネタに使われてしまった。もう本当に反論できなくなった。

「そういうところが、可愛いって言うのよ」
「知らない・・・」

ちゅ、と瞼にキスをされて、秘部に指が這う。
慣らすように、焦らすように、ゆっくりと、秘部の輪郭をなぞられた。
腰がむずがゆく、自然とうねってしまう。

「んはっぁ・・・、やぁ・・・っ」

触られるたびに、自分の湿りを感じてしまう。
そしてまた、溢れる愛液。
悪循環なのか好循環なのか分からなくなってくる。
朦朧とした意識の中で理解できるのは、これが快感なのだということ。
もっと、もっと、と私の中のどこかが求めているということだけ。

「時間が経っても、まだ濡れてるのね」

甘く卑猥な囁き。嫌でも耳に残ってしまう先生の声。頬が熱くなったことが分かってしまう。
まさに先生の言うとおりで、待たされていた間もソコが乾くことはなかった。
先生を待ちながら期待していて、期待がやらしい場面を想像させて。
自分が別人になってしまったようだった。こんなことを考えるなんて、絶対なかった。
一時間と経たない内に、変えられてしまったんだ。
私はまんまと、先生の描いた世界へ入ってしまったんだ。

「あっ、ん、んッ・・・はぅっ・・・・」

意識が持って行かれそうで、繋ぎ止めるようにベッドシーツを握る。
声が出てしまう。堪えられない。我慢できるできないの領域じゃなかった。
止まらないんだ。加速していく。奥深くへと、足を踏み入れる。
快楽の扉が開き始めていた。

「んあっ・・・ひ、ぁあ・・・っ、せん・・・!?」

下着を横にずらされて、直接指が触れてきた。
熱い部分を侵そうとする物の形がはっきりと分かってしまい、頭が沸騰しそうになる。
嫌なのに、恥ずかしいのに、秘部は指を求めてヒクヒクと痙攣していた。
理性の欠片が、そのことに対して更なる羞恥心を伝えてくる。いっそのこと、快楽に流されてしまえばいいのに。
これも、先生の計算の上なのだろうか。一体、どこからが先生のシナリオなのだろう。
全てが仕組まれたことのように思えて仕方がない。
からかわれたのも、怪我をしたのも、サボろうと思ったことも、斉藤君が来たことも、ほんの少し理性が残っていることも。
すべては、この瞬間のために。この瞬間は、次の瞬間のために。

「そん、な・・・っ、とこ、やだぁっ・・・ふぁ・・・!」
「やめちゃっていいの?」

口先だけの抵抗を逆手に取った、意地の悪い笑みに首を横に振る。

「矛盾屋さんね」

そう言ったかと思うと、触れているだけだった指が一本挿し込まれた。

「ぁ・・・!んッ・・・!」
「熱すぎて溶けちゃいそう」

分かる?と中の指が動かされて、体がビクッと跳ねる。
そんなこと、分かるわけない。今は、意識を保っているので精一杯だ。
指が内部を擦るたびに身体中が刺激されて、腰が浮いて仕方ない。

「はっ、ん・・・あ・・・っ!だ、めっ・・・」
「嘘つきにもなりたいの?」

二本目が割り込んでくる。秘部が広がって、愛液がシーツに伝わった。
本数が増えたのに比例して、愛撫も刺激を増した。
指の動きに合わせて、粘性の液体がかき混ぜられる音が聞こえてくる。
それが自分から分泌されているのかと思うと、そして、それを先生が弄っているのかと思うと、かぁっと頭に血が上った。
更には、その表情は、しっかりと先生に見られていたのだった。

「耳まで真っ赤」

なんて楽しそうに言うのだろう。この行為が、どれだけ先生に得をもたらしているのか。
それでも足りないと、追い討ちをかけるように、先生曰く真っ赤な耳に口を寄せられた。

「えっちなことでも想像してたのかしら?」
「ちが・・っぁ・・・!」

そりゃ、どんな風に液が流れちゃってんのかなぁ、とか、液体まみれの先生の指とか勝手に映像化させちゃいましたけど。
別に私はやらしいことなんて、まったく、全然、想像してない。よ?
ほら、こうやって気を抜いてる間に攻め立ててくる、ずるい人。あなたの方が、よっぽどえっちだ。

「ひぁんっ・・・!はぅっ・・・あん・・・!」
「あなたみたいな子、嫌いじゃないわ」

むしろ、好きよ。
その言葉が、今まで言われたどんな言葉より、体を熱く痺れさせた。

「せんせぇっ・・・あっ、ひ・・・ぁ!」

ベッドの軋む音で自分がのけ反ったことが分かるくらい、世界が白くなっていく。
でも、意識を繋ぎとめている細い糸は、ギリギリのところで切れてくれない。
もう解放されてしまいたいのに。飛んでいってしまいたいのに。
このままこの状態を続けられるなんて、拷問だ。
これもすべて、意図的なもの。

「イっちゃいたい?」

分かっているなら早く、と口には出さないで何度も頷く。

「それじゃ・・・」

最後の囁き。

「         」

何をさせられるかと思えば。

「ん・・・!それで、いいの・・・?」
「覚えてる?」

覚えてますよ、一応。

「はっあ・・・葉月、さん・・・っ」

名前を呼んでほしいなんて、また子供っぽいことを言ってくれる。
あぁ、でも、なんだか不思議な感じだ。先生の気持ちが分からないでもない。
私が名前を呼んだことによって、今の先生は先生ではなくて、久保葉月という女の人になったんだ。
その他大勢の先生の中の一人ではなくて、この世でたった一人の葉月さん。
どこにも居ない、ここにしか居ない。

「それじゃ、約束どおりに」

暴れだした指。最高点を目指して、上り詰めていく。

「んん・・・ッ!い、あっ・・・!ぅはぁ・・・!」

指を奥まで入れられて、円を描くようにかき回される。
だけど、まだ足りない。そんなこと、先生なら分かりきっているんだろうけど。

「やく、そくっ・・・あぅ・・・!まも・・なきゃ・・・はっ・・・だめ・・・」

快楽の渦の中で、なんとか言葉を紡ぎだす。
ちゃんと言っておかないと、私はまた先生の策略に嵌るはめになる。

「そうね。もう少し楽しもうかと思ったけど、これ以上は、黒木さんがかわいそうね」

やっぱり楽しもうとしてたんですか。約束守ってるフリなんかして、腹黒め。
しかし、今度こそ本気になったのか、核心を突いてきた。

「んぁあっ!くぅんっ・・・!や、あぁ・・・っ!」
「初めてじゃ、ちょっと辛いかしら?」

親指で突起を潰すように弄くられ、外に洩れることなんて気にしてられないほど声を上げた。
辛いかって?いいや、それ以上の快楽だ。痛いのか気持ちいいのかも区別がつかない。

「やらっ・・・!せん、せ・・・!こぁ・・いっ」
「安心して。すぐにイかせてあげるわ」

それは信じていいんだろうか。さっきもそう言って、言ったとおりにしてくれなかった。
と思っていると、でも、と話を続けられた。

「“先生”じゃ、考えさせてもらわなくちゃね」
「な・・・んっ!」
「ちゃんと言い直せたら、もう意地悪はしないわ」

ていうか、最初から意地悪とかしないでくださいよ。
とにかく、今は言わなきゃ。ホントにおかしくなりそうだ。

「葉月さんっ、はづき、さ・・・はづきさん・・・!」

それを聞き届けた先生が、指の動きを複雑にした。
周期的だったものが唐突にリズムを崩して、不規則になる。
今までだって別に予想してたわけじゃないけど、いつ来るか分からない刺激は、想像以上に強かった。
霞んでいく。白くなっていく。

「んぅっ・・・、ッはあ・・・!も・・・や、だめ・・・!」

ようやく、というときになって、同時に恐怖も駆け上がった。
意識を手放す瞬間が自覚できてしまうからだろうか。
怖い、怖い、怖い。でも、浮遊感が気持ちいい。

「イきなさい」

その声だったか、その時に鳴った授業終了を知らせるチャイムの音だったか。
気をとられた瞬間。

「っんあぁあ・・・ッ!」

私の、長く甘美な三限は終わりを迎えた。


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2009年01月19日 | 保健室シリーズ | コメント 0件 | トラックバック 0件 | トップ

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